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新居の条件

新居を建てるにおいて、考えるべきことはたくさんある。どんな家庭だってそうだし、僕らはそこに追加して、少し特殊なことを考える必要があった。

 

まずはもちろん住む場所の問題。

ママの実家の近くにしたかったのは、支援を受けやすくするため。

家に来てもらって手伝ってもらったり、僕が泊まりの仕事のときに泊まりに来てもらったり。逆にはるくんを預けたり。

支援を受けやすくするためには、支援してくれる側に負担が少ないように、やっぱり近くがいい。車での移動も想定して土地を探したりもしていたけど、やっぱり徒歩圏内がいいという考えにいきついた。

あと、まったく知らないコミュニティーに入るよりは、多少は顔の知れたところに入る方が気は楽かなというのもあった。「○○さん家のお孫さんね」みたいな。いや、受け入れてもらえるかは分かんないし理解してもらえるように僕らが頑張らないといけないけど、ちょっと抵抗は少ないかなって淡い期待。

 

交通量の問題もある。

危険認知力が乏しい自閉症児にとって、車通りの多い道路沿いに住むのはできれば避けたい。自閉症児の事故率は平均よりもかなり高く、そのせいで寿命が短いと指摘されている。アメリカの研究では、15歳未満の自閉症児のケガによる死亡率は一般の40倍らしい(きずな2017年4月号参照)。あ、もちろん新居探しのときにここまでのデータは知らなかったけど。。。

とにかく、大きな道路に面していないというのは必須条件だった。

 

これらの条件に合う土地の手配がなんとかなりそうということで、最後まで悩んだのが土地の広さだった。